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『エピソード2:ベリーダンスな二択』第11話

バツイチ37(batsu-ichi thirty-seven)
『エピソード2:ベリーダンスな二択』
※この作品はフィクションです。実在の人物・団体・事件などには、いっさい関係ありません。

11

あれはもう10年前だろうか。
俺は全く同じ質問を大塚の空蝉橋近くの人妻サロンで訊かれた事があった。
あの頃、まだウブだった俺は人妻嬢に「タバコ」と答え、ダメ出しされたんだ。

「終わった後、タバコ吸うようなセックスじゃダメよ。身体が水分求めるくらい激しくないと」

けだるそうに彼女は紫煙を天井に噴き上げながら残念そうに俺を見ていた。
だから俺はその正解を知っている。
「水!」と即答すればいい。
だが、それで本当にいいのか?
本当の俺を理解してくれるパートナーでなくて本当にいいのか?

「俺は水かな」と小川P。
「俺も」とトシちゃん。
美紀は黙って俺を見ている。

「俺は‥‥」
口ごもる俺。
女の不満な心を描かせたら日本一の柴門ふみの名作、『非婚家族』を読んだことがあるだろうか?
その中で主人公の元嫁、ひかるがこう言ってる。
「女は35過ぎたら、性格よりエッチ優先なんだから」
俺は元嫁が家にたくさん残した柴門ふみの漫画を読みながら、この言葉に泣いた。
そしてなんか切なくなって悲しくなった。
目の前にいるアヤちゃんに元嫁の残像が重なった。

「俺はタバコだなー」
アヤちゃんの目に、あの時の人妻嬢と同じ色が浮かぶ。
出て行った元嫁と同じ色が浮かぶ。
そしてその奥から吉田栄作が姿を現す。
「ノーウォーターでフィニッシュです。本当にありがとうございました。」
いえいえ、こちらこそありがとうございました。
俺がダメ人間だということを今日あらためて気付かせていただきましたよ。
でも、俺は自分を裏切ることはできない。
そう、これからも、ずっと。

俺はタバコを手に取るとトイレに立った。
トイレに入ると、そこにある小さな窓を開けちっぽけな夜空を見上げる。
微かに風が流れ込み便座に座った俺をなぐさめてくれる。

吉牛でも食って帰るかな‥

くすぶる心にタバコが妙にうまかった。



その後どうなったかって?
そんな野暮なこときくなよ、アミーゴ。
『三十路の恋はプラトニック』
それが「バツイチ37」の掟なんだ。
ただ翌日、トシちゃんからのメールでアヤちゃんと小川Pができちゃったという報告を受けた事だけは教えておく。
美紀はどうやら風邪気味だったらしい。
おかゆ作りに来てとかいう訳わかんないメールが来てたから無視しといた。
まーそういう事で美紀の貞操は無事だったから、その点ご心配なく。
じゃ、また会う日まで。アディオス!


【エピソード2:ベリーダンスな二択 完】



勝手にエンディングテーマ曲 The Street Sliders - 風が強い日


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| 『episode2:ベリーダンスな二択』 | 05:16 | comments(4) | - | pookmark |

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